40代・50代氷河期世代が老後に向けて見直す固定費|「増やす」より先にやること

お金

はじめに|「もっと貯めなきゃ」が苦しくなっていませんか

40代後半、50代。
老後のことを考えると、どうしても「もっと増やさなきゃ」と焦ってしまいます。

老後2,000万円問題。
年金だけでは足りないという不安。

でも、今日は少しだけ視点を変えてみてほしいのです。

本当に必要なのは「もっと増やすこと」でしょうか。

それとも、出ていくお金を、少し軽くすることでしょうか。


幸福度は年収に比例し続けない

内閣府の「満足度・生活の質に関する調査」では、

  • 年収500万〜700万円までは満足度が上昇
  • 1,000万円を超えると伸びは鈍化

という結果が出ています。

金融資産についても、1,000万〜3,000万円層とそれ以上で、満足度に大きな差はありません。

つまり、どこまでも増やせば幸せになるわけではありません。

それなら、今の収入でも安心できる「家計の形」を整えるほうが、ずっと現実的なのではないでしょうか。


老後不安の正体は「資産不足」より「固定費の重さ」

金融広報中央委員会の調査では、40代・50代の8割以上が「老後生活に不安がある」と回答しています。

理由のトップは「十分な金融資産がないこと」

でも、もし毎月の固定費が軽ければ、必要な老後資金も減ります。必要額が下がれば、不安も自然と下がる。

順番は

増やす → 安心 ではなく

軽くする → 安心 なのかもしれません。


氷河期世代が今すぐ見直したい固定費5つ

①住居費は、老後家計のなかでいちばん大きな固定費

でもここで大事なのは、

持ち家か賃貸かではありません。

大切なのは

老後も無理なく払い続けられるか。

です。


持ち家の人へ|住宅ローンは何歳で終わりますか?

住宅金融支援機構によると、
住宅ローンの完済予定年齢は平均73歳。

定年後もローンが続くケースが増えています。

まず確認したいのは3つ。

✔ 完済予定年齢
✔ 退職時点の残高
✔ 毎月の返済額が年金生活で払えるか

さらに家は、

・固定資産税
・修繕費
・火災保険
・光熱費

という維持コストもかかります。

広すぎる家は、老後の負担になることもあります。

ダウンサイジングという選択肢

40代、50代で住居を見直した世帯では、

・修繕費
・固定資産税
・光熱費

を含め、年間40〜60万円軽くなったケースもあります。

さらに、「家の管理負担が減った」と感じる人も多い。

住み替えは大きな決断。

でも、老後の自由時間を得る行動にもなりうります。


賃貸の人へ|家賃は何歳まで払い続けますか?

一方で、賃貸の安心感は

・修繕リスクがない
・住み替えが柔軟
・大きな借金を抱えない

という点にあります。

ただし、

家賃は一生続く固定費。

総務省統計局の家計調査では、
持ち家(ローンなし)と賃貸では老後の住居費に月5万円以上の差が出るケースもあります。

賃貸の場合、確認したいのは

✔ 家賃は手取りの何%か
✔ 高齢期に住み続けられる物件か
✔ 更新料や管理費を含めた総額

老後に住み替えを考える場合、
保証人や入居審査の問題も出てきます。

「今の家賃を、70代でも払えるか」

ここが基準です。


② 生命保険・医療保険|月いくら払っていますか?

生命保険文化センターによると、年間払込保険料の平均は約37万円。月3万円以上です。

ただ、医療費には高額療養費制度があります。公的制度をきちんと理解した上で見直せば、

月1万円削減 → 20年で240万円

これは老後資金として、決して小さくない金額です。

不安に駆られて払い続けている保険料がないか、一度並べて確認してみてください。


③ 通信費・サブスク|固定費の見落としゾーン

総務省の情報通信白書では、通信費は10年前の約1.5倍になっています。

格安SIMへの乗り換えと不要サブスクの整理だけで、月1万〜1.5万円の削減は珍しくありません。

年間18万円。これは資産3,000万円を年3%で運用した配当額と同水準です。

削減はそのまま、投資と同じ効果があります。ここは即効性があるので、最初に手をつける価値があります。


④ 車・見栄の固定費

車2台持ち。大きすぎる家。使い切れないブランド品。

他人との比較で「なんとなく持ち続けている」固定費はないでしょうか。

「地位財」よりも、健康・趣味・人間関係への支出のほうが、満足度は長く続くと言われています。


⑤ 削ってはいけない固定費|健康

厚生労働省の資料では、生涯医療費の約半分は70歳以降に集中しています。

さらに、1日30分歩く習慣がある人は、年間10万〜20万円ほど医療費が低い傾向にあります。

健康維持のための支出は、将来の固定費削減につながります。ここだけは、削らないでほしいところです。


【比較表】減らすべき固定費/守るべき固定費

分類具体例削減目安老後への影響
住居費住宅ローン・広すぎる家年40〜60万円自由度が上がる
保険過剰保障月1万円〜現金が残る
通信大手キャリア・多サブスク年18万円影響小
2台持ち数十万円代替可能
健康運動・健診削らない医療費減

まとめ|老後準備は増やすだけではなく、減らすことも大切

慶應義塾大学の幸福学研究では、「自分で選んで支出を減らしている」と感じている人は幸福度が高いとされています。

固定費を減らすことは、節約ではなく、人生の主導権を取り戻すことになります。

氷河期世代は、頑張っても報われにくい時代を生きてきました。

これからは、重いものを降ろす準備を進めていくことも大切です。

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